McSS導入企業インタビュー:荒井会計事務所様

プロフィール

荒井会計事務所様
所在地 群馬県
業務内容 会計・税務、財務・経営コンサルティング、相続・事業承継
URL http://www.arai-office.jp/

 税理士 岩井 直樹  様

■インタビュー実施:2021年12月

McSS導入の決め手は「CRDデータの信頼度」

CRD:最初に、McSSのご利用を始められた経緯からお伺いします。McSSを導入いただくにあたりどのような課題をお持ちで、McSSがどう活用できると思われたか、というところからお聞かせいただけますか。


岩井様:10年以上前から、顧問先の経営分析に対するニーズは感じていて、事務所としてもやっていきたいという思いはありました。ただそれをどう実現するかというところで、いろいろ勉強したり情報収集をしたりはしていたのですが、これと言えるようなものには出会えず、常に模索しているような状況でした。これまでの経営分析のシステムやツールは月額で利用するにしても高額で、中には経営分析ツールを使った経営計画書の作成のために泊まり込みで合宿をしないといけないというものもあり、もっと気軽に使えるものがないかなと思っていました。
 どこでMcSSを知ったかというのははっきりとは覚えていませんが、本を書かれたり講演をされているような、財務で著名な方がいて、その方の講座で紹介されている中にMcSSがあったのがきっかけだったような気がします。最近では、CRDの分析機能のついたF+prus(エフプラス)(※)を使うことも多いですね。

(※)F+prus(エフプラス):経営革新等支援機関推進協議会が提供する会計事務所向けのシステム



CRD:経営分析用のツールを探していらっしゃった中で、McSSは岩井様にとって、期待通りのコンテンツを提供できていたのでしょうか。


岩井様:はい。データの信頼度というのはやはり重要だと思います。100万社を超えるデータが積み重ねられています、と顧問先の社長に説明すれば、それだけで説得力が違います。また、銀行の担当者に決算の説明をするときも、銀行目線に近いところで話ができるので、伝わりやすいということもあります。今までは決算書を出して、自社の過去の成績との比較とその要因分析がほとんどだったのですが、McSSには様々な指標が出ていて、債務償還年数やキャッシュフロー分析など、企業にとってポイントとなる点について、経営者と実際の数値を確認しながら具体的な話ができる、その懸け橋となるツールが持てたところがすごく良かったと思います。

他のツールとMcSSを用途に応じて使い分け

CRD:他社の経営分析ツールをご検討されたこともあるとのことですが、経営改善計画の計数計画を作ることを目的とされていたのですか?


岩井様:経営分析を行い、それを事業計画、経営計画に落とし込んで、毎月の実績と比較しながらモニタリングを行いたいという思いはずっとあったものの、うちは会計事務所専用機ではなく、関与先に合わせて複数の会計ソフトを使っていたので、複雑にシステムを組み合わせていました。McSSで中期事業計画として5年の将来シミュレーションを作成して、そのうちの計画1年目について、月別に分解して予実管理していくときには他のシステムを使う、というように併用していた感じですね。F+prusの場合は、経営者や金融機関に対する具体的な提案内容を含む資料が作れるので、そういった提案が必要な場合にはそちらを使っています。ただ提案の対象が金融機関に絞られてしまいますし、提案内容も予め想定されたものにならざるを得ないので、分析結果に対して、より広い視点で経営者と話し合うことには不向きな気もします。そういった点では、McSSの方が、業界内のポジションだとか、そういう幅の広い情報から経営者の気づきを引き出すこともできるので、そこは使い分けている感じです。



CRD:ありがとうございます。各企業に対して複数のツールから出てくる情報を使い分けられているということですね。その中でMcSSにも一定の役割があるというイメージでしょうか。


岩井様:そうですね。McSSはデフォルト(債務不履行)という、すべての企業が避けたい、避けなくてはいけない状態から見て、どの位置にあるかという視点から出発しているので、すべての企業が知りたい情報だと思います。自分の中では、F+prusはMcSSに代替するものではなく、CRDがベースにあって、それを活用するツールとしての選択肢があるという感覚ですね。McSSには、デフォルトから見た位置情報をベースとして、デフォルトから遠ざかるためのナビ(運転支援)機能に磨きをかけてもらえたら嬉しいです。

CRDの大量データから生み出される知見を、中小企業経営者へのアドバイスに活用

CRD:McSSの本体機能とは別の話になってしまうんですけども、レポートもお読みいただいておりまして大変ありがとうございます。ぜひ率直なご意見を伺えたらと思っております。


岩井様:はい。担当してる顧問先の企業に訪問して経営者と話すときに、今景気はどうなのとか、他のところは儲かってるかみたいな話を聞かれるんですね。半分挨拶みたいなところもありますが、自分の会社がどのポジションにいるのかとか、世間と比較してどうかを知りたいというのは、経営者のニーズとしてずっとあると思います。そういうときに、景気は今こうなっていて、この業界はこういう動向です、とさっと答えられるようになりました。特に「景気の谷」に向かっているコロナ禍になってからは、全体としての動向を知りたくて「コロナ禍における中小企業の業況」のレポートを購入させてもらいました。レポートをそのままお客さんに出すわけではなく、自分の頭に入れて、それを会話の中で使わせてもらってます。



CRD:お客さんとの会話の引き出しの一つに使っていただけているのですね。お役に立っているのかなというのが一番心配なところだったので、安心しました。


岩井様:やはり、具体的なデータ、数字や指標があると、そこに対して経営者の興味も出てきますね。経営者とのコミュニケーションもそうですし、銀行の担当者とのコミュニケーションも、共通理解が多ければ多いほど深い話ができます。その一環として、事務所でも、例えば会計塾という、会計の基礎知識から経営分析まで勉強しましょうという塾を開いていまして、そこで学んだ経営者とはコミュニケーションの質が変わります。そして、その会話の中でレポートの内容について話し合うことによって、将来の経営判断に役立つ情報を提供できているという実感を持てています。



CRD:ありがとうございます。そうすると今後も、例えばCRDのデータベースから見て、中小企業の経営がこうあるべきとか、こういうふうになったらよりいいですよといった内容の、経営のヒントになるレポートはニーズがありそうですね。


岩井様:そうですね。レポートではないのですが、個人的には「中小企業の財務分析入門」の後半部分が大変参考になりましたし、各レポートに出てくるK-S値(境界となる偏差値)というのも興味深かったです。業界ごとのK-S値を経営者に教えることができるだけで、会計事務所としての付加価値になると思います。希望としては、それをMcSSの個別の診断やシミュレーションの中に入れてもらえたら、その企業の進むべき方向が見えてすごくいいなと思います。



CRD:非常に参考になります。本日は貴重なお話をありがとうございました。

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