大規模データに基づいたデータ分析の重要性~企業分析における大規模データ活用の利点とは~

個社毎に企業分析を行いたい時、財務指標について同業種の財務指標の平均値と比較したい場合もあるでしょう。
しかし、既存のサービスではサンプル数の少なさから、データ更新の度に指標値が変動してしまい、信頼性の低下を招くといったことも考えられます。さらに、毎年外部業者からデータを購入する際にも、入力フォーマットの変更に伴い、システム開発に追加コストが発生してしまう場合もあります。今回はこれらの問題にどう対処するればよいか見ていきましょう。

CRD協会の国内最大規模の中小企業データの活用

サンプル数の少なさに起因する指標値の変動に対しては、より大規模データから算出された指標値の利用が有効になります。例えば国内最大規模の中小企業データベース機関一般社団法人CRD協会のデータを活用し、そこから算出された指標値との比較であれば、サンプル数の少なさによる指標値の変動にも対応可能です。CRD協会が蓄積しているデータは、1995年以降の全国、全業種の約2,600万件の法人データ660万件の個人事業主データに及びます。(2023年3月末現在)この膨大な情報を利用すれば、業種別、地区別、業歴、売上規模別といった様々な角度から深く分析することも可能でより精度の高い分析が可能となります。

CRDデータの特徴

  • 1995年以降の全国、全業種の法人データが約2,600万件、個人データが660万件蓄積
  • 業種別、地区別、都道府県別、業歴別、売上規模別、従業員規模別等様々な切り口から分析可能
  • 売上規模1億円未満の小規模先のデータが豊富
  • 集積が困難なデフォルトデータも法人で約370万件、個人事業主で約100万件集積
CRD協会の蓄積データ

CRD協会では自機関のシステム入力仕様に合わせた指定フォーマットや集計方法で統計データを作成可能です。結果、毎年度、最新のデータを指定フォーマットで受け取ることが可能になり、データ更新のコストや手間を削減することが可能です。

<活用イメージ>

まとめ

財務指標の比較分析等を行う場合は、比較対象データがより大規模なデータから算出された信頼性のあるデータに基づくことが非常に重要です。サンプル数の少なさによるデータの信憑性の問題や、データ更新に伴うコストは、大きな負担となります。CRD協会のような大規模データを使用することで一貫性と精度の高い分析データを得ることができ、企業の分析作業をより迅速かつ効率よく行うことが出来ます。正確な財務指標の比較分析を通じてより明確に経営判断を下すことができるようになると同時に、毎年のデータ更新のコストや手間の軽減にも繋がるでしょう。自社データだけので分析が困難な場合、このような外部機関の活用な有効な手段と言えるでしょう。

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